慢性硬膜下血腫におけるMR拡散強調画像による硬膜下高信号帯と術後再発
Subdural Hyperintense Band on MR Diffusion-weighted Imaging and Postoperative Recurrence of Chronic Subdural Hematoma: a preliminary Study
再発は1.7-38%と未だ多く、時に難治性も認められる
MRIにて時に硬膜下高信号帯(subdural hyperintense band: SHB)が認められ、血腫外膜の易出血性の状態を反映している可能性がある
→SHBと術後再発の関連性を分析し再発予測因子となりうるか前方視的に検討
SHB陽性の定義
血腫の前後が広い範囲に渡って進展している場合(extensive type)
血腫の一部が限局していてもその最大厚が3mm以上ある場合(regional thick type)
結果
術後再発率25.9%に対し
手術後SHB陽性例は42.9%
手術後SHB陰性例は7.7%
SHBはT1-high, T2-low or highであり、細胞内あるいは細胞外メトヘモグロビン(亜急性期出血)を示している
SHBは血腫外膜からの硬膜下腔への比較的新しい出血、さらに血腫外膜の易出血性の状態を反映していることが示唆
limitation:硬膜下膿瘍との鑑別(吸引血腫の細菌培養は施行していない)
CI研究.2019.41(2).73-78.
文中には症例数が少ないのでさらなる検討が望まれるとあるが、それは私もそう思う。しかしMRIの可能性がでてきたことは望ましい。
問題はDWIだけで終わらずにあれもこれも撮りたがり
現場が疲弊してしまうことだ
とるなればDWIとT1、T2で良いのではないだろうか。それなら5分で終わる。