脳神経血管および心臓電気生理手技のインターベンションに携わる医師の水晶体線量評価
Evaluating Eye Lens Dose of Neurovascular and Cardiac Electrophysiology Interventional Physician
ネックバッジ(頸部の個人線量計)と水晶体用線量計の線量比較を行った論文
結論的にはネックバッジは水晶体の被ばく線量を測るにあたっては過大評価になる
よってシビアな管理が必要な場合は専用の水晶体用線量計を用いる必要がある。
・論文を読む際に把握すべきこと
背景として2012年にICRP Publication118で白内障しきい線量を8Gyから0.5Gyに引き下げた。
それに伴い水晶体等価線量限度を150mSv/年から20mSv/年(5年平均)とし、いかなる1年も50mSvを超えてはならないとした。
注目したところ
論文内で興味深いのはNeuroの診断カテで得られたAK値の中央値は心臓電気生理手技領域の診断カテより2倍以上高くなったことである。それはIVR手技においても同様でNeuroが非常に高い。
それにもかかわらず1症例あたりの水晶体線量は心臓のほうが高くなる。
その要因としてNeuro医師は撮影の際に室外へ退避していること、立ち位置が治療部位から離れ散乱線の影響を受けにくいことが挙げられた。
日放技学誌.2020.76(1).26-33.