バリウムによる食道造影の注意点を症例と共に学ぶ

食道造影における器質的通過障害の検討

Examination of Organic Passage Disturbance Observed by Esophagogram

Case report 1

胃穹窿部に巨大腫瘤 EC-junctionを塞いでいた例

食道造影:下部食道の拡張 EC-junctionの平滑な狭窄による造影剤貯留

術後病理診断:gastric carcinoma, C領域, Borrmann Ⅲ, circ, T3, H0, N2, stage B

Case report 2

全胃滑脱型の食道裂孔ヘルニアの例

食道は胃に押し上げられる形で蛇行 全体が横隔膜上に造影

内視鏡での十二指腸アプローチ困難例

Case report 3

全周性の食道がんの例

中部食道に全周性狭窄、辺縁は極めて不整

易出血性の粘膜不整、狭窄++

Case report 4

EC-junction直下の全周性胃がんの例

下部食道はバリウムの停滞により拡張、EC-junction通過後穹窿部から胃体中部にかけての粘膜面は極めて不整

全周性に狭窄と進展不良

病理組織:Adenocarcinoma Group

注意点

嚥下障害が主訴の場合、食事摂取が不十分なので体力低下、脱水、貧血を考慮し転倒リスクに備える

造影剤や発泡材は通過障害による嘔吐・御誤嚥確率が高いと予測されるため少量ずつの服用が良い

アカラシアは固形物よりも冷たい液体が通りにくく、緊張状態や冷水などの寒冷刺激で症状が増悪するため、造影剤を人肌にするのも検討の余地がある

日放技誌.2018.65(794).15-19

 

食道造影はなにげなく飲ませて始まることが多いので気をつけなければならない。

どちらかというと検査時の不快感の低減に努めるべきであろう。

また、基礎疾患により足が不自由な場合もあるので、座位のまま施行することも考慮した方がよい。

患者さんに検査が続くことによる疲労感や倦怠感、気持ちのふさがり=検査ストレスはなるべく低減したい。

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